豆類などをはじめとする食品での窒息や誤嚥に注意!

こどもは発達の過程でいろいろなものを食べることができるようになっていきます。しかし、かむ力や飲み込む力が大人に比べて弱いうちは、食べ物をのどに詰まらせやすいため注意が必要です。どんな食べ物でも窒息や誤嚥のリスクはありますが、特に、丸くてつるっとしたものや粘着性が高いもの、固くて噛み切りにくいものなどは窒息につながりやすいとされているため、気を付けましょう(※1)。

 

消費者庁には、こどもが食品で窒息や誤嚥する事故情報が医療機関から寄せられています(※2)。

 

●「炒り豆を口いっぱいに頬張っていたときに椅子から転落して顔をぶつけ、痛みで泣いた際に咳き込んだ。咳き込みが続いたため病院を受診したところ、CT検査で気管支に5mmの異物が確認された。手術にて異物(豆)を除去し、6日間の入院となった。」(1歳)

●「夕食中、こどもが口に食べ物を入れたまま保護者に話しかけていたところ、むせ込みだした。自分の手を口に入れてきゅうりなどの食べていたものを出したが、咳き込みが続くため救急要請。経過観察のため4日間の入院となった。」(3歳)

●「こどもが公園で遊びながらグミを5個ほどまとめて口に入れたところ、白目をむいた状態になった。保護者が3回から4回ほど強めに背中を叩くとグミが口の中から出てきた。救急搬送され診察後、帰宅となった。」(4歳)

こどもの食品での窒息や誤嚥を防ぐため、以下の点に気を付けましょう。

●小さく切り分けてあげることを基本とし、少しずつよく噛んで食べるよう伝えましょう。加えて、切り分けた複数個を口に入れるなど、一度に多くの量を口に入れることがないように様子を見守りましょう。

●食べているときは、姿勢をよくし、食べることに集中させましょう。口の中に食べ物が入ったまま大声を出したり、遊んだりすると、窒息・誤嚥のリスクがあります。

●泣いているときなどに、なだめようとして、食べ物をあげるのはやめましょう。

 

もしも、のどが詰まって、声を出せない、苦しそうな呼吸が見られる、顔色が急に青くなるなど窒息が疑われる変化が現れた場合は、「背部叩打法」などの応急処置(※3)を速やかに行ってください。

 

※1:(公社)日本小児科学会「~食品による窒息 子どもを守るためにできること~」

※2:消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和7年1月現在で32機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。

※3:こども家庭庁「もしもの時の「応急手当方法」」

 

(参考)

 

消費者庁資料:Vol.656 豆類などをはじめとする食品での窒息や誤嚥に注意!

千葉県