1人ひとりができること
自分で学び、自分で守る、安全・安心なくらし
私たちは日々、何らかの商品やサービスを選んだりしながら消費生活を送っています。 その選択を行うときに、社会、経済、環境などを考慮して行う個人を「消費者市民」と言います。 そして、そのような動きを社会全体に広げることが、人にやさしく、地球にやさしく、住みやすい 「消費者市民社会」をつくります。
消費者市民社会をつくる「エシカル消費」
エシカルとは、英語Ethical(倫理的、道徳的)に由来し、エシカル消費は「より良い社会に向けた、 人や社会・環境に配慮した消費行動」と定義されます。 今、世界ではさまざまな問題が起こっています。 温暖化などの地球環境問題や、開発途上国の労働者や児童労働などの人権問題、貧困の問題、 さらには被災地や身近な地域の活性化など、さまざまな課題が浮き彫りとなっています。 地球環境を守るため、そして未来を守るために、 一人ひとりの消費行動を通じて解決に導いていこうとする動きや考え方が「エシカル消費」です。 「エシカル消費」を通じて、地球にやさしく、住みやすい「消費者市民社会」がつくられると考えられます。
未来を変えるため取り組んでいくべき、
世界みんなの共通目標「SDGs」
エシカル消費の動きは、国連で採択された、世界が一丸となって取り組むための目標 「持続可能な開発目標(SDGs)」などの動きにより、一層重要となっています。 「SDGs」の達成すべき17の目標の中に「持続可能な生産・消費形態の確保」(「つくる責任 つかう責任」) が掲げられ、消費者の果たす役割が注目されています。 「SDGs」は、世界中の人々が主役となって取り組まなければいけない目標であり、 1人ひとりの行動が社会を変える力となり、世界の問題解決につながります。 エシカル消費は誰もが実践できることです。 1人ひとりが自覚しながら生活することで、社会を変えていくことができるのです。
持続可能な消費のために、できることから始めよう!
「どこでつくられたのかな?」「環境にやさしいかな?」「誰かを傷つけていないかな?」など、 それぞれの製品の背景を考えて選ぶことから、エシカル消費は始まります。日々行っている「ものを買う」 という消費行動を、世界の課題解決に貢献する意識をもって選択することで、環境、経済、社会を持続可能なものに変え、 わたしたちのくらしを安全・安心なものへと導きます。
たとえば、こんなことができそうですね
- 環境にやさしい過程を経て製造された製品を買うこと
- 地域で生産された農産物や海産物を買うこと
- フェアトレード製品※を買うこと
- 節電や節水をすること
- 食べ物を残さないこと
- マイバッグを持参すること
- 家庭ごみを減量すること
※フェアトレード製品とは…「フェアトレード」は、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みであり、製品を購入することで、生産者をサポートすることにつながります。