寒い季節、温かいお風呂で子どもと過ごす時間を楽しみにしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。一方で、お風呂場での事故やヒヤリ・ハットを多くの保護者が経験しているというアンケート調査の結果もあります(※1)。
溺れると命に関わることもあるのが水回りの事故です。少しの時間、少しの水量と油断せず、子どもの見守りと合わせて溺水事故が起こらない環境づくりを行いましょう(※2)。
【ポイント】
- 子どもは大人の後に浴室に入れ、先に浴室から出しましょう。
- 大人が洗髪する際には、子どもを浴槽から出しましょう。浮き輪を使用中の溺水事故も発生しています。
- 子どもが小さいうちは、入浴後は浴槽の水を抜くことを習慣にしましょう。
- 子どもだけで浴室に入れないよう、浴室の外鍵をかけたり、ベビーゲートなどを設置しましょう。
溺れる事故のほかにも、転落・やけど・ケガなど、お風呂場での様々な事故の情報が医療機関から寄せられています(※3)。
【事例】
- 「保護者が髪を洗うため、子どもを浴槽のふたの上に寝かせたところ、本人が動いて床に落下して泣いた。頭部を骨折したため約10日間入院となった。」(4か月)
- 「風呂場の椅子に立ってしまい、滑って転んで顔を床に打った。目尻が切れており、縫合処置を行った。」(1歳)
- 「子どもの体を洗って、浴槽に入れたところ、脚が浸かってすぐに泣き出した。設定温度が48度になっていたことに気付いた。太ももから足首にかけて赤くなるやけどを負い、通院が必要となった。」(2歳)
- 「保護者がシャンプーを取ろうとして、同じ場所に置いていたカミソリを落としてしまった。それを子どもが拾って握ったため、人差し指に4針縫う切り傷を負った。」(4歳)
- 「風呂場にはいろいろなおもちゃを持ち込んでいた。子どもが一人で入浴中、洗い場で座った際に、カプセルトイの小さな人形が肛門に入り取れなくなった。麻酔下で内視鏡により摘出した。」(6歳)
- 「風呂場から音がしたので見に行くと、浴槽のふたの上に乗って風呂用洗剤のスプレーを触っており、口の周りや服に泡が付いていた。その後、嘔吐が続いたため、経過観察のため入院となった。」(1歳)
(※1)東京都生活文化局「乳幼児の家庭内の水回り事故防止ガイド」
(※2)御家庭内での子どもの溺水事故に御注意ください!-入浴後はお風呂の水を抜く、ベビーゲートを設置するなどの対策を-
(※3)消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和4年2月現在で30機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。
消費者庁資料:お風呂場での事故に注意!
千葉県