8.訪問購入(押し買い)に関する相談事例

不用品買取りのはずが貴金属を安く買い取られた

 

「不要なものを買い取る。なんでもいい」と電話があった。ちょうど不要な食器があったので、来訪を承諾した。自宅に来た担当者は食器を見て「こういったものは高く買い取れない。それより貴金属はありませんか。見せてもらうだけで自分のノルマ達成になるんです」と言ってきた。見せるだけならと思いネックレスと指輪を渡したが、しばらく待っても返してくれないので、「返してください」と伝えたが「ぜひ売ってほしい」と言われて強引に安く買い取られてしまった。

消費者センターからのアドバイス

「不要なものなら何でもいい」という言葉は、自宅に上がり込むための口実です。きっぱりと断りましょう。「帰ってください」と告げたにも関わらず、居座られたら迷わず警察に連絡してください。

 

事前に何を買い取りに訪問するのか了解を取らずに、突然訪問してくることは法律で禁止されています。また、「食器を買い取る」と言って訪問したにも関わらず、突然「貴金属はないか」などと、当初の話とは別の物品の売却を求めることも禁止されています。

 

訪問購入(押し買い)には(一部の例外を除き)クーリング・オフ制度が適用されます。売却した物品の詳細等を記載した契約書を受け取った日を含め8日間はクーリング・オフにより契約を解除できます。しかし、相手が連絡先を偽っていた場合等、相手方と連絡が取れなくなった場合は、返金が困難になります。クーリング・オフができる期間内は、購入業者に物品の引き渡しを拒否することもできるので、「その場ですぐに物品を渡さない」ことがトラブルを防ぐ一つの方法になります。